戒名は何文字?
戒名は、仏教者として守るべき生活や規範を受けたものに対して授けられる名前です。仏教の生まれたインドでは戒名という習慣はなかったようで、中国に伝わり、漢字文化の中で戒名が生まれました。
日本人で初めに戒名を持ったのは、島という娘が出家して善信になった(西暦584年のこと)のが初めてとされています。
善信という2文字の戒名でもわかるように、戒名はもともとシンプルなものでした。
戒名は2文字を基本とします。一般に、戒名が長くなったのは江戸時代からです。大名であれば院殿号、居士や大姉は下層階級には用いないなど、身分に応じて戒名が授けられました。
江戸時代には、仏壇や位牌が普及しました。それとともに戒名が広く人目に触れるようになり、立派な戒名が求められるようになりました。
長い戒名が求められるようになったのは、「身分に対しての見栄」という側面があったと思われます。